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【図解】エクセルで最小二乗法を行う3つの方法|関数・分析ツール・グラフ

「最小二乗法(さいしょうにじょうほう)」という言葉を聞くと、何だか難しい数学の理論のように感じて身構えてしまいませんか?

しかし、エクセルを使えば、複雑な計算式を自分で解く必要はありません。マウス操作や簡単な関数を入力するだけで、バラバラなデータから「もっともらしい傾向」を導き出し、将来の予測に役立てることができます。

この記事では、パソコン初心者の方に向けて、エクセルで最小二乗法を行う3つの主要な方法を分かりやすく解説します。

どの方法がベスト?最小二乗法の「使い分け表」

最小二乗法を行うには、目的やデータの扱い方によって最適な方法が異なります。まずは自分に合った方法を見つけましょう。

方法向いている目的手軽さ特徴
グラフ(近似曲線)視覚的に傾向を見たい★★★散布図の上に線を引くだけで簡単!
関数(LINEST等)計算結果をセルで使いたい★★数式バーに直接値を算出できる
データ分析ツール詳細な統計データが欲しい誤差や信頼度など、本格的な解析が可能

専門用語をスッキリ理解!最小二乗法ってなに?

具体的な操作に入る前に、よく出てくる用語を「日常の言葉」に置き換えてみましょう。

  • 最小二乗法:バラバラにあるデータに、一番しっくりくる「まっすぐな線」を引く計算方法のこと。
  • 回帰分析(かいきぶんせき):過去のデータから、まだ起きていない「未来」を予測すること。
  • 近似曲線(きんじきょくせん):バラついた点の間を通る「一番もっともらしい線」のこと。
  • 決定係数(けっていけいすう):その予測がどれくらい信頼できるかを表す数値。1に近いほど「的中率が高い」と言えます。

1. 【一番簡単】グラフの「近似曲線」を使って視覚化する

「まずはパッと見て傾向を知りたい」という方には、グラフ機能がおすすめです。

操作の手順

  1. データの準備:比較したい2つの数値データを用意します。
  2. 散布図を作成:データを選択し、[挿入]タブ > [グラフ] > [散布図] をクリックします。

  1. 近似曲線を追加:グラフ内の点を右クリックし、[近似曲線の追加] を選択します。
  2. 数式を表示:設定画面で「グラフに数式を表示する」と「グラフにR-2乗値を表示する」にチェックを入れます。

これで、グラフ上に「回帰直線(傾向線)」と、その傾き・切片を表す数式が表示されます。

2. 【計算で活用】関数を使って「傾き」と「切片」を求める

計算結果を他の計算にそのまま使いたい場合は、関数が便利です。

基本の関数:SLOPE(スロープ)とINTERCEPT(インターセプト)

  • 傾きを求める=SLOPE(yの範囲, xの範囲)

  • 切片を求める=INTERCEPT(yの範囲, xの範囲)

高機能な関数:LINEST(ラインエスティ)

複数のデータを一度に解析したい場合や、より高度な「誤差」を知りたい場合はLINEST関数を使います。最新のエクセル(Microsoft 365など)では、数式を入力するだけで複数のセルに結果が広がる「スピル」機能で簡単に結果が表示されます。

  • 傾き・切片を求める=LINEST(yの範囲, xの範囲)

例えばセル D4 に =LINEST(B2:B10, A2:A10) と入力して「Enter」を押すだけ!すると、D4 に「傾き」が、右隣の E4 に「切片」が自動的に表示されます。

求めた「傾き」と「切片」はどう使うの?

中学校で習った「y = ax + b」という式を覚えていますか?最小二乗法はこの「a(傾き)」と「b(切片)」を求めています。

まず「a(傾き)」は変化の勢いを表します。「xが1増えたときに、yがどれくらい増えるか」というペースのことですね。 次に「b(切片)」はスタート地点です。「xが0のときのyの値」を指しています。

これらが分かると、具体的にどのようなことができるのでしょうか。

例えば、広告費(x)と売上(y)のデータから、傾きが 2、切片が 100 と算出されたケースを考えてみましょう。 これを式に当てはめると「y = 2x + 100」となります。

これを使えば、「もし広告費を50万円かけたら、売上はいくらになるか?」という未来の数値を簡単に計算できます。

y = 2 × 50 + 100 = 200

計算の結果、「売上は200万円になりそうだ」と根拠を持って予測を立てられるのです。 このように、傾きと切片が分かれば、「目標を達成するために必要な数値」を逆算して計画を立てることも可能になります。

3. 【本格派】「データ分析ツール」で詳細なレポートを作成する

ビジネスの報告書などで、統計的な裏付けが必要な場合はこの方法を使います。

使い方の流れ

  1. [データ]タブの右端にある [データ分析] をクリックします。
  2. [回帰分析] を選択して [OK] を押します。
  3. 「入力Y範囲」と「入力X範囲」にそれぞれのデータ範囲を指定します。

  1. 出力先を指定して [OK] をクリックすると、新しいシートに詳細な表が作成されます。

ここでは、標準誤差や決定係数といった、より深い分析結果を得ることができます。

実務で役立つTipsと注意点

Q. 2次関数のようなカーブしたデータはどうすればいい?

グラフの近似曲線設定で「多項式近似」を選び、次数を「2」にすれば、二次関数の曲線を描くことができます。

Q. 切片を「0」に固定したいときは?

「売上が0なら利益も0」のようにしたい場合は、近似曲線の設定の「切片」にチェックを入れ、「0」と入力します。

まとめ:エクセルで分析のプロになろう!

最小二乗法を使いこなせると、単なる数値の羅列が「価値のある情報」に変わります。

  1. 手軽に確認するなら グラフの近似曲線
  2. 計算式に組み込むなら 関数(SLOPE/LINEST)
  3. 本格的な調査なら データ分析ツール

まずは、身近なデータを使ってグラフを描くところから始めてみてくださいね。

もっとエクセルの活用方法を詳しく学びたい、ビジネスで役立つスキルを身につけたいという方は、ぜひ「パソコン教室わかるとできる」の講座をチェックしてみてください。初心者の方でも、基礎からじっくり学べるカリキュラムをご用意しています。

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