必要に迫られて…からでは遅すぎる！ 必要でないうちから出来るようになる！
先日、教室に尋ねてこられた方。「ここではパソコンでデータを作っていただくことはできないのですか？」と。理由をうかがうと、パソコンでデータを作らなくてはならなくなったが、周囲にできる人がいない、とのこと。「だったら、あなたがパソコンの勉強をして作れるようになったらいかがですか？」とお話したら「それじゃ間に合わない、すぐ必要なの」ということでした。
4月などの季節の変わり目に、自治会の役員になった、とか、学校のPTAの役員になった、急に書類をパソコンで作らなければならない、と、駆け込んでくる方がいらっしゃいますが、そんなに簡単に、1、2時間でパソコンが出来るようにはなりません。例えば、ピアノを習い始めた人が、人前で演奏するようになるのに時間がかかるとか、初めて自転車に乗った子供がいきなり二輪車に乗れるようにならないのと同じように、パソコンが出来るようになるのにも時間がかかるのです。
でも、普段まったくパソコンと縁のない生活をしている人は、それで不自由を感じないから、特に勉強しようとも思わない。だからいきなり役員になって困ってしまうのです。
また、職場でも、いよいよパソコンを使わなければならなくなった、と、教室の門をたたく方も少なからずいらっしゃいます。
みんな切羽詰まっているのに、通う時間が取れないと、ご入会をあきらめてしまいます。そして、ずっとパソコンが出来ない状況が続き、いつも人に聞いて頼らなければならない不甲斐なさをずっと味わうことになります。同じ職場の人も、同じことをずっと説明しなければならないのは、自分の仕事にも影響が出るし、心の中では「迷惑だなあ…」と思っているかもしれません。「なぜやらないの？ たった数ヶ月通うだけで、パソコンが出来るようになるのに。そして、そのスキルは一生のものなのに」と、思ってしまいます。
ところで、今の時代、本当にパソコンは必要ないのでしょうか。
テレビを見ていても「詳しくはホームページをご覧ください」とアナウンスして、詳細は教えてくれません。また、ご高齢で足が不自由な方が、お米やお水など重い物を買い物するのも、パソコンが使えれば家にいながら注文ができて、家まで運んでくれるのです。その他にも、病院の診察時間を調べたり、どんな診療科があるのかを調べたり、この病院は評判が良いか悪いかなども、パソコンを使えれば、簡単に調べられるのです。仕事でパソコンを使う必要のなくなったご高齢の方こそ、これからの時代、パソコンが使えるようになる事が、ご自分の生活を楽にするためにも、絶対必要な事だと思います。
どうか、必要に迫られて、からではなく、まだ必要でない時から勉強を始めましょう。その方が時間に追われる事もなく、ゆっくり確実にマスターする事が出来ます。