【11/24更新】お使いのパソコンが使えなくなるかも?『2038年問題』を知り、いち早く備えよう!
こんにちは!パソコン教室わかるとできるイオン延岡校です。
この記事では、知っておきたいIT用語『2038年問題』について解説しております。
- IT用語を知ってみたい方
- 主にパソコンを使って仕事をしている方
などなど、たくさんの方に有用な記事となっていますので、ぜひ参考にしてください!
では、やっていきましょう!
2038年問題ってなに?
2038年問題とは、西暦2038年1月19日を境に一部のコンピューターが誤作動を起こしてしまうかもしれないという問題のことを言います。
一般的にはあまり有名ではない問題ですが、私たちパソコンを使う人間にとってはとても重要な問題です。パソコン側が日付や時刻を正確に計算できなくなり、日付や時刻を使っているシステムがおかしな動きをしてしまいます。
これは古い設計のシステムを採用している機器に起きるとされており、また32bitのパソコンにも影響が出るとされています。
2038年問題の原因……の前に
では、なぜ計算がとても得意なパソコンが、日付や時刻を勘違いして色々なシステムに不具合を起こしてしまうのでしょうか?
それは昔のコンピューターシステムに原因があります。ですが、その前にそのシステムについて理解するため、いくつかのことを解説していきます。
パソコンと数字
まず、パソコンはすべての事柄を数字で管理しています。
「Excelで日付を入力したはずなのに、いつの間にかとんちんかんな数字に変わっていた……」
なんてことはありませんでしたか?
これは日付として入力したものが、Excel側で数字として認識されてしまったために起こってしまう現象です。Excelが『1』を『1900年1月1日』として考えており、そこから1増えていくごとに日付が加算されていきます。
他にも、今こうして見ている文字も実際は数字の羅列で、すべての文字にパソコンが認識して変換できる背番号のような数字がついています。(メールなどで起こる文字化けは、これが原因です)
また機会があったら、この『文字コード』についても解説しますね!
パソコンと2進法
2進法……中学や高校の情報の授業で出てきた数字の数え方です。
いったいこれが何の役に立つんだと習った当初は思いましたが、これはパソコンを理解する上で必要不可欠なものでした。
まずは2進数の復習から行きましょう!
私たちのいつもの数え方である『1、2、3、4、5、6、7、8、9、10』という数え方は十進法と呼ばれています。これは0~9までを数え、10になったら桁を一つ繰り上げるという考え方です。
そして、今度は2進法。これは『0と1』だけを使って数字を数えるという考え方です。
0なら0、1なら1、2なら一つ桁が繰り上がって10という風に数えていきます。詳しくは下の表で確認してください。
しかし、ここではそこまで複雑な計算は行わないため、2進法はこんな数え方なんだと認識するだけで大丈夫です。さて、本題に戻りましょう!
パソコンはIC(Intergrated Circuit:集積回路)という電子部品の集合体です。パソコンの脳である『CPU』や情報を記憶する『メモリー』も、その実態はICです。
ICは黒い部品にいくつもの細いピンがくっ付いた形状をしており、それぞれのピンが流す電気によってコンピューターが動作します。
そして、このピンが流す電流は二通りしかなく、ボタンのON/OFFを切り替えるように動作します。
上の画像のように、電気が流れたピンを『1』、電気を流さなかったピンを『0』としてパソコンは様々な計算を行います。そして、このピンは無数に存在します。それらをフル活用し、パソコンは様々な数を数えていくのです。
ビットとバイト
最後に、先ほどの2進数にまつわるコンピューター用語の解説です。
ビット(bit)とバイト(byte)はパソコンの情報の単位です。
まずビットとは、先ほどのICに刺さったピン1本で表せる情報のことを言います。つまり、『1』か『0』かということです。
そしてバイトとは、2進数の8桁のことを言います。ピンで考えると8本分の情報ということです。
「たったの8本?」
侮るなかれ。1バイトの最大を2進法で表すと『11111111』。これを馴染みのある10進法に直すと『256』になります。つまり、1バイトで256種類もの情報を表現することができるのです!
さて、なぜ今これを解説したかということですが、これはパソコンの構成に深く関わってきます。
先ほど『2038年問題ってなに?』の項で出てきた『32bitのパソコン』という言葉……これはいったいどういう意味なのでしょうか?
パソコンには主に64bitのパソコンと32bitのパソコンが存在します。ここでのビットの意味は、同時にどのくらいの情報を処理できるかということです。
つまり64bitのパソコンは64本のピンを一斉に動かすことが出来るので、これを10進法に直すと『18,446,744,073,709,551,616』となります。
これはいったい何桁なのでしょうか。
とどのつまり、64bitのパソコンだと人間の頭が追い付かないほどの大きな情報を扱えるということですね!
また、これの下の32bitは十進法に直すと『4,294,967,296』となります。約42億です。
64bitと比べればだいぶ落ちますが、それでもやはりパソコンの持つ可能性はとても大きいということが分かります。
次の項では、これらを踏まえたうえで『2038年問題』はなぜ起こるのか?ということを解説します。
2038年問題の原因とは
さて、先ほどまでこの『2038年問題』を理解するための粗方の知識を紹介しました。
最初の項でも書いたように、2038年問題はシステムの日付や時刻が正しく計算されなくなり、一部のコンピューターが誤作動を起こしてしまうというものです。なぜでしょうか?
ここで振り返っていきたいのが、コンピューターは日付や文字を『数字で管理している』ということです。
そして、古いOS(パソコンの司令塔)やC言語(プログラミングで用いられる言葉のこと)で書かれたプログラムは『1970年1月1日午前0時』を始まりとして作られています。そこから1秒ずつ進ませることによって、いろいろなシステムを動かしているのです。
ここはまだ大丈夫なんですが、問題はここから。
これらは32bit型の数字で管理されています。ということは、32bitの最大値『42億~~』に達してしまうと、パソコンはうまく計算が出来なくなってしまいます。(詳しく言うと、時間が最初に戻ってしまいます)
そして、設定された最初の時刻である『1970年1月1日午前0時』から『32bitの最大値-1秒』進んだ時間というのが、西暦2038年の1月19日、午前3時14分8秒なのです。
2038年問題の解決法
結論から言うと、『64bitにしちゃえばいい』ということです。
ここからはシステム開発関係のお話になりそうなので詳しくは省きますが、イメージ的には64bitまで入る大きな箱を準備して、それに対応させていくという作業を行います。これを符号付64bitと言います。(マイナスが付けられ、負の数まで数えられる64bitです)
符号付64bitに対応させることができれば、西暦3000億年までこの問題を先送りすることができます。また3000億年後にこの記事を書かないといけないですね!
また、一部のシステムはこの符号付64bitに対応していない場合もあります。その時は符号無し32bit(正の数しか数えられない32bit)に置き換えることで2106年までは対応することができます。
とは言うものの、ここ数年で出た比較的新しめのパソコンはしっかりと64bitに対応しているので心配はありません。
2038年問題による影響
少し前の話になりますが、2004年1月11日の朝から一部ATMが正常に利用できなくなったというニュースがあります。
そして同じく、2004年1月~2月にかけて某携帯会社がシステムのエラーにより誤って過剰請求をしてしまったというニュースもありました。
「2038年に起こるはずなのに、なんで2004年?」
と思われるかもしれませんが、2004年1月10日はちょうど1970年~2038年の半分に当たります。
この時、コンピューター上で数字がマイナスと認識されてしまって、このようなシステムのエラーが起こったとされています。現在ではそれはしっかりと修復されていますが、もしかすると2038年にも同じような事故が起こってしまう可能性があります。
幸いなことに、現在国や色々な企業がしっかりとこの問題に向けて対策をしているので、大きな心配はいらなさそうです。
2038年問題と関連する問題
今回は2038年問題を取り上げましたが、他にも『日付・時刻』関連の問題がいくつかあります。簡単にですがご紹介します。
2000年問題は、西暦の下2桁を利用したシステムで起こるとされたエラーです。
2000年以前のシステムは西暦の下2桁(1975年でいうと75)を頭に取り、例えば1975年1月20日だと『750120』と表していました。これは1999年まではしっかりと利用できるものの、2000年になると数字が繰り上がってしまい、うまく日時を認識できなくなるというものでした。
昭和100年問題は、もうすぐやってくる2025年に起きるであろうと言われている問題です。
これは昭和○○年の○○の部分を数字として取得しているシステムの問題で、2025年が昭和100年にあたることから、2000年問題と同じく数字が繰り上がってしまい、うまく日時を認識できなくなるという問題です。
最後に、2036年問題です。
これは2038年問題ととてもよく似ており、1900年1月1日から数えた秒数が符号無し32bitの上限を超えてしまうため起こるとされています。
まとめ
いかがでしたか?
2038年問題が起こるのはもう少し先のことですが、こういった問題がITの世界では存在します。
まだまだ時間があるとは言っても、光陰矢の如しとも言います。知らないうちに2038年がやってきて、使っていたパソコンがいきなりおかしくなった!なんてことにならないように、しっかりと準備しましょう。
こういう問題があるんだなと認識していただくだけで、この問題への心構えがかなり変わってくるかと思いますよ!
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